お口の中だけではない?歯周病と全身疾患の関係とは
皆さんこんにちは。
ひたちなか市の歯医者【あおば歯科クリニック】です。
30代の3人に2人には、歯周ポケットが深くなっている、歯石がついている、歯ぐきの検査の時の出血など所見がみられます。
歯周病は自覚症状が少なく、初期の段階では歯ぐきが腫れる、歯ブラシで出血するなどの症状ですが、悪化すると顎の骨にまで炎症が進み、歯がグラグラしてしまうこともあります。
さらに、歯周病は全身疾患とも深い関係があることが分かってきました。
そこで今回は、歯周病と全身疾患の関係性についてご紹介します。
歯周病は、歯周病菌が炎症を引き起こし、歯ぐきや歯の周りの歯周組織に悪影響を及ぼします。
さらに歯周病が悪化すると、血管を通じて体内のさまざまな部分で全身疾患を助長させてしまう可能性があります。
この原因は、歯周病菌がサイトカインという炎症物質を作り出して、悪影響を与えるためと考えられています。
・糖尿病と歯周病の関係
糖尿病は、血糖値をコントロールする「インスリン」の働きが弱くなり、高血糖の状態が続く疾患です。
血糖値が高いと、全身の血管を傷つけてしまい、合併症を起こしやすくなります。
歯周病が糖尿病を悪化させるのは、歯周病の炎症性物質が血管を通じて全身をめぐります。
この炎症性物質が糖の代謝を妨げてしまい、インスリンが働きにくくなり、糖尿病が悪化します。
また、糖尿病は唾液が減少して歯周病菌が増殖しやすい環境を作り、高血糖の状態が歯周病を悪化させます。
ただし、歯周病が安定していると、糖尿病の血糖値も改善する傾向にあり、お互い相互に作用し合っていることが分かってきています。
・心疾患と歯周病の関係
歯周病が悪化すると、歯周病菌が血液を通じて心臓に達します。
そうすると、歯周病の影響で出血による血液の流出を防ぐ物質が増えて、血液がドロドロになることも。
そうすると、血管を詰まらせる血栓を作りやすくなってしまい、心筋梗塞や狭心症などが悪化するおそれがあります。
また、心臓の膜や弁に歯周病菌の炎症が起きて、心不全が起きる可能性が高くなります。
・低体重児出産・早産と歯周病の関係
妊婦さんは、ホルモンバランスの急激な変化で、お口の中の細菌のバランスが変化します。
唾液の分泌が減少したり、つわりの影響で歯磨きが充分にできなかったりするなど、歯周病菌が増えやすい環境になります。
増殖した歯周病菌は、血液を介して子宮に達すると子宮の収縮を促進してしまいます。
そうすると、早産や低体重児出産のリスクが高くなると考えられています。
妊娠期間中は、一部の歯周病菌が好むホルモンの影響で歯周病菌が増殖しやすいです。
そのため、低体重児出産・早産と歯周病は相互に関係しています。
・誤嚥性肺炎と歯周病
誤嚥性肺炎は、高齢や寝たきりの方に多い疾患です。
飲み込む機能が低下すると飲み込んだものが誤って気管に入り、肺炎を発症することがあります。
免疫力が低下した状態で、食べ物と一緒に歯周病菌が入り込むと、誤嚥性肺炎のリスクが高くなるといわれています。
誤嚥性肺炎を発症した方の肺に中からは、高い確率で歯周病菌が発見されているため、誤嚥性肺炎は歯周病と関係があると考えられています。
【歯周病予防もあおば歯科クリニックへご相談ください】
歯周病は、歯を失う原因第1位の疾患ですが、30代で多くの方が患っている身近な疾患です。
さらに自覚症状が少ないため、いつの間にか進行していたということも少なくありません。
歯周病は、歯を失ってしまうだけでなく、全身疾患にも悪影響を及ぼします。
そのため、定期的に検診を受けて歯周病予防をすることが大切です。
あおば歯科クリニックでは、歯周病予防にも力を入れておりますので、お気軽にご相談ください。